南信州(長野県飯田市)田舎暮らし/信州ネットドットコム 田舎暮らしを目指す皆様に

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「田舎暮らし」と言う耳触りの良い響・・・あこがれるのは解りますが、まずはこのe-Bookをお読みいただきたいと思います。実行に移す前にじっくりご検討いただいて!。
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◆田舎暮らしを目指す皆様に(私たちの田舎暮らし)

 昭和40~50年代の頃なら田舎など見向きもされませんでした。日本中が都会へ都会へと流れて行きました。しかし、ここ10年ほど前から、再び田舎が見直されて来たような気がします。
 今・・・何故に田舎?。
  ・定年になったら田舎暮しがしたい
  ・老後は田舎でゆっくり暮らしたい
  ・緑一杯で優しい人々に囲まれて子供を育てたい
などの理由で皆さんは田舎暮しを目指されているのでしょうか?。
 あるいは、不況や貧富の格差に嫌気がさして、
  ・田舎ならもう少しゆったりした生活ができるかも?
などとお考えになって田舎を目指す方もおられると聞いています。

 しかし、田舎暮らしを実現させるためには、かなり高目のハードルを越えなければなりません。住宅・仕事・医療、そして若い方なら子供さんの教育なども大きな問題ですね。便利な都会生活に慣れてしまった生活様式を急に田舎志向に変えられるかも難問です。

 が、それ以前に最大の難関が待ち構えています。それは・・・田舎の人たちが受け入れてくれるかどうか?。実は一番の問題点はこれなのです。

 都会のように不動産屋さんの仲介で、「空いているアパートや一軒家へ無条件で入居する」と言う発想は通用しません。そう・・・田舎の人たちの基本理念は「よそ者は入れない」と言うことなのです。法律的にはどこに居住しようと自由なのですが、田舎ではそんなわけには行きません。別荘などの一時的な居住なら問題はありませんが、生活の拠点としての住居を構えるとなるとやはり地域の人たちの考え方次第という事になります。

 田舎暮らしのイメージは「運転免許証」に似ています。日本では基本的に「自動車の運転は禁止」です。国家が「運転をする資格あり」と認めた物だけに免許が与えられ、免許を持っている者だけが運転できると言うシステムです。
 これを田舎に置き換えると、「よそ者は居住させない」が基本的なスタンスなのですが、住民が「この人なら」と認めた人だけに居住許可が与えられます。それにはいくつかの条件があって、
  ・地域のコミュニティに常時参加する。
  ・そのコミュニティが必要とする費用を支払う。
  ・住民票を移して永住を目指す。
  ・地域の文化や伝統を壊さない。
辺りがその主だったところでしょうか?。

 つまり、別荘代わりや週末家庭菜園などで空き家を借りるのは「NO」と言うことになります。「家賃が安いからとりあえず借りておくか?」と言う借り方はまずできません。そして、仮に売りに出ている物件があったとしてもなかなか売ってはもらえません。「田舎の常識は都会のの非常識」・・・空き家があっても貸してくれない、売り家があっても売ってくれない最大の理由は、こういったところにあるような気がします。

【1】住宅

 現実には空き家はたくさんありますが、なかなか売ったり貸したりはしていただけません。「貸してもいいが・・・」とおっしゃる家はもう何年も空家状態で、相当に傷んでいてそままでは住めません。「適当に直してもいいよ」とほとんどの方がおっしゃいますが、補修やリフォームには相当なお金がかかります。

 それでも、何軒かの貸家が出ましたが、すぐに決まってしまいました。借りたのは「段階の世代」の方々で、地元の業者に依頼してリフォームをしたり、あるいは時間にまかせて自分で補修をしたりと、それなりの対応をして住んでおられます。

 「借りた家に何百万円ものお金を注ぎ込むのはどうも・・・」とのお考えは分かりますが、実は、10年・20年と住み続けるなら、居住年数で割ればそれほど大きな負担にはなりません。なにせ、非常識と思えるほど家賃が安いのですから。

 ところで、住宅に関しての具体的な問題点は
 1.家が古く、痛んでいる場合が多い
 2.特に水回りに問題が多い 
  ・昔の農家はトイレとお風呂が屋外にある
  ・そして、トイレが水洗ではない
  ・台所が狭くて汚い
  ・冬の寒さで配管が凍って割れているかもしれない
 3.家が古く断熱の配慮がなされていないので、冬が寒い
 4.アップダウンがきつい地形がほとんどで平地が少ない
などが考えられます。住宅に関してはある程度のイニシャルコストは覚悟する必要がございます。

【2】当地での田舎生活

 田舎での生活は「当然自給自足・・・醍醐味は畑仕事だよ」と張り切って見ても、冬には畑が凍り付いてしまい手が出せません。当地で農作物が収穫できるのはおおむね6月~11月ころまで!。「チョットあれが足りない」程度の買い物でもお店もありません。もっとも近いコンビニエンスッストアでも距離は10Kmも離れています。
 新鮮な肉・魚・野菜などを求めようと思えば、どうしても大型スーパーかショッピングセンターと言うことになりますが、近隣には大型のスーパーはありません。JAの中型スーパーまでは車で15分、大型ショッピングセンターまでは30分ほどかかります。だから、若かろうと高齢であろうとクルマが無ければ生活はできません。

 その上、都市部と比較して物価はかなり高目で、ガソリンの価格は「オッ」と驚くほど・・・、暖房に欠かせない灯油も高い。

 教育に関しては、「保育園・小学校・中学校」ともにありますが、居住する地区により通学・通園はかなりの距離となる可能性があります。ちなみに我が家からは「小学校は1キロ以内」、「中学までは3.5キロ(徒歩40分)」ですが、高校となると電車通学か家族による送迎と言うことになります。
 JR飯田線「天竜峡駅」の時刻表を見ると上下線ともおおむね1時間に1本。しかし、天竜峡駅までの交通機関は無いので送迎をしなければなりません。

 また、勤めに出る場合でもクルマでの通勤は避けて通れないところ。それでも「交通渋滞」が無いので距離の割りには時間が計算できるのは利点です。

 さて、心配な医療ですが、近くに大きな病院はありません。軽い病気や怪我程度なら地元の診療所で診てもらえますが、本格的な検査などは飯田市街地の大きな病院へ行かなければなりません。クルマに乗れないお年寄りは日に一往復(市街地行き:朝7時/戻り:夕方6時頃)しかないバスに揺られて一日がかりで病院へ通院されておられます。

 こういった不便さはちょっと目をつぶれば我慢できますが、懸案は「田舎ならではのおつきあい」です。
 正直、地元の方々の人間関係の濃さには驚きです。少々大げさですが、地域内なら誰がいつ何をしたかまでがわかってしまうほど。たまに留守にすれば「どこへ行った?」などと聞かれて、まず、プライバシーはほとんど無いに等しい状態です。

 その上、地域の行事がやたらに多いのも田舎の特徴です。地域・区・常会単位、加えて小中学校の催し物や行事などが目白押しで、日曜と言えどものんびり朝寝とはいきません。
  ・お祭りが春・秋の年2回(それぞれに前夜祭がある)
  ・運動会が地域と部落で2回(小中学校をあわせれば4回)
  ・旅行(レクリエーション)が1回
  ・どんど焼き
  ・マレットゴルフ大会
  ・部落内の道路清掃が年2回
  ・元旦の新年会
  ・地区役員の忘年会
  ・学校の役員の忘年会
  ・学校の先生の歓送迎会
と挙げだしたら数え切れません。そして、それら後には必ず飲み会(二次回・慰労会)があります。
 これらの行事の全てに参加しないと、なかなか住民としては認めてもらえません。

 まだまだあります・・・それは選挙。勿論、投票の自由は認められていますが、どういう訳か皆さん選挙にはかなり熱心で、地区の投票率は90%前後にも上ります。国会議員の奥さんがお隣の家に来たり、大臣が地元の小学校で講演したり車座の飲み会をしたりと、政治がずいぶん身近に感じられますね。

 又、常会と言う毎月定例の集落の集まりがあり、そこで色々な経費を払います。これが実際バカになりません。経費だけでおよそ毎月最低5,000円程度、新聞代(ここで一緒に集金される)を含めると1万円を超える月もたびたびあります。

 ところで、田舎の朝は早い。前述いたしましたが、週末だからと言って朝寝をむさぼるなんてことはほとんど不可能。とにかく生活時間帯が違い過ぎます。年寄りだけの家庭の場合、夕方5時頃には夕食も入浴も済んでしまっているので、床に入る時間も早い。結果・・・朝の起床はまだ暗いうち、中には新聞が配達されてくるのを心待ちにしている人もいるとかで、日曜であろうと休日であろうと、朝日が昇りかければエンジン草刈機の音があたり一面に響きわたります。「田舎の朝は早い」とあきらめて自分の生活を変えるしかありません。

【3】農業

 田舎に居住ができるようになれば畑や田んぼならすぐに貸していただけます。お年寄りだけになってしまった家や、引っ越してしまった方の田んぼや畑が空いていて、すぐに使える田畑も少なくありません。
 が、何年も放っておかれた田畑を復元させるにはかなりの労力が必要です。のんびりゆっくりと取り掛かるのが一番です。適度な運動は健康にはとても良いので、田舎で暮らすのなら、ぜひ畑仕事はやりたいもの。しかし、冬から春に掛けては畑が凍ってしまうので何も出来ません。又、ある程度の農業機械を持っているととても便利です。そして、畑仕事には軽トラックが必需品となります。

【4】当地の気候

 雪はあまり降りません。25~30センチの積雪が年に2~3度ほどです。地元の方々は「寒い寒い」と言いますが私はそれほどとも思いません。男性は全員が秋口から春先までズボンの下に「パッチ」をはいていますが、私は冬中ズボンだけでも今のところは平気です。寝るときも電気毛布が必要との事でしたが、私は羽ぶとん一枚の上に真冬だけ毛布を掛ければ大丈夫。最も、感じ方には個人差が大きいのでこれ以上は何ともいえません。

 夏は最高です。暑くても湿度が低いので、夏の間は毎日が高原の別荘暮らしの趣です。日陰に入れば、ほほをなでる風がなんとも心地よく感じ、朝晩は涼しいを通り越して寒く感じるほどです。

        ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 

 多少の不便さや気候の特性は最初から分かっていることなので、我慢をすることは難しいことではありませんが、人間関係で悩んでしまうと田舎では暮らせません。地域独特の風習や文化をあらかじめ十分に知っておく必要があります。

 しかし、このあたりのことになるとお役所は全くあてにならず、その地に住んでいる人に聞くしかありません。が、昔から住んでいる人にとっては当たり前のことばかりなので、彼らはそれがその地域の特性だとは気づいていません。こちらが知りたい答えはほとんど返ってこないのが実情です。

 そこで、他の地域から引っ越してきた方に聞くのが一番です。特に、アイターンの先輩の意見は参考になります。どんな人がいるのかは、地元の自治体の出先機関で聞けば教えてくれると思います。とにかく、経験者の話を聞きましょう。

 ところで、田舎では少子高齢化・過疎化が顕著です。日本全体が高齢化していて田舎特有のものではないとも言えますが、高齢化率はやはり都市部より田舎の方が進んでいます。だからなのか、最近では全国のあちらこちらの自治体で移住促進合戦が繰り広げられていて、中には移住奨励金ウン百万円なんてまるで現金で人を買いたたくようなシステムを提示している自治体もあるようです。
 「なぜ田舎では高齢化・過疎化が進むのか?」と言う根本原因を見つけ出してそれを解決するのが先だと私は思うのですが、どういう訳かどこの自治体も「懸賞金(アメ)」や「オマケ商法」に流れて行っています。

 そういった流れは「田舎暮らし」希望者には追い風に違いありませんが、生活拠点を移すという事は一般の方々にとっては相当なビッグイベント、これから何年も何十年も生活していく基盤になるわけなので、目先にとらわれずに慎重に考えたいものです。
 ずっと田舎に住んでいる人だからと言って誰もが「好々爺」という訳ではありませんし、地方によって人柄や特性も違います。田舎暮らしで最も重要なことは「人付き合い」。ご近所さんとうまくやって行けるかどうかが田舎暮らしを楽しめるかどうかの分水嶺、この事だけは肝に銘じておいていただきたいと思います。

 
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